こんばんは、姫路市の美容室 LOWONIDA hair design の田中です。
本日は、普段の技術ブログとは少し違う内容を書いてみようと思います。
LOWONIDAをオープンから、協力してくださっている方々に何度も聞かれた質問があります。
「どんなお客様にご来店いただきたいですか?」
一般的には、年齢や性別、ライフスタイル、得意なヘアスタイルやメニューなど、ターゲットを明確にしていくことが多いそうです。
ですが、僕はいつも同じ答えでした。
「人にリスペクトがある方なら、どんな方でも。」
この答えに、周りの方々を少し困らせてしまったかもしれません。
でも、それが今でも変わらない僕の考えです。
その根底には、僕自身の「人を何かのカテゴリーで見ない」という性格があるのかもしれません。
ありがたいことに、僕が英語を話せることや、さまざまな国の方の髪の扱いに慣れていることもあり、外国にルーツを持つお客様にもご来店いただいています。
先日も、南アジア出身のお客様との会話の中で、こんなお話をしてくださいました。
「日本では欧米の方は歓迎される雰囲気がありますが、南アジアや中東系の人は偏見の目を感じることもあって、美容室へ行くのも少し気が重かった。でも広河は変に気を遣うわけでもなく、友達のように自然に話してくれるから居心地が良い。」
その方が実際に差別を受けていたのかどうかは僕には分かりません。
でも、「ここなら安心できる」と感じてくださったことは、とても嬉しく思いました。
また、似たようなことをLGBTQ+のお客様から言っていただいたこともあります。
もちろん、特別な接し方をしているつもりはありません。
イギリスで生活していた中で、本当にさまざまな国籍や文化、価値観を持つ方々と仕事をしてきました。
特に美容業界では、LGBTQ+の方々と一緒に仕事をする機会も多く、それが当たり前の環境でした。
そんな経験も、今の自分を作っている一つだと思います。
ですが、それ以上に元々の性格も大きい気がしています。
学生時代、友達同士でグループができていても、僕はどこにも属さないタイプでした。
特別仲が良いグループもなければ、特別敵対する相手もいません。
みんな同じクラスメイト。それ以上でも、それ以下でもない。
そんな感覚でした。
大人になってから、母が偶然、僕の学生時代の同級生に会ったそうです。
その方は当時、周囲との関わりに苦労し、いじめを受けていました。
その時に、「広河だけは俺をいじめなかった。」と言っていたそうです。
僕は正義感が強くて仲裁に入るタイプではありません。
ただ、人気者だから、周りと違うからという理由で人を見ることが昔からありませんでした。
だから僕にとっては、みんな同じクラスメイトだっただけなんです。
よく言えば自分のポリシーがある。
悪く言えば、自分勝手なのかもしれません。
自分に危害を加えられた際にはとことん向き合うタイプですが、それも年齢や性別、国籍、肩書きとは関係ありません。
美容師になってからも同じです。
・後輩には偉そうなのに先輩には必要以上に頭を下げる人。
・たくさんお金を使うお客様には何でも合わせるのに、そうではないお客様には自分の考えを押し通す人。
・メーカーさんやディーラーさんに対して、お金を払っている立場だからと横柄な態度を取る人。
そういう姿を見るたびに、「かっこ悪いな」と感じていました。
以前、初めてお電話をいただいた方から、
「今からすぐカットいける?」
とだけ言われたことがありました。
段取りを少し調整すれば、お受けすることもできましたが、その時はお断りしました。
理由は、その方の年齢や性別ではありません。
初対面だからこそ、お互いに最低限の敬意を持って接したいと思っているからです。
もちろん、一度ご来店いただき関係性ができれば話は別です。
実際には敬語ではなく、友達のように気さくに接してくださるお客様も多く、僕もそんな時間を楽しく過ごさせていただいています。
美容室は髪を切る場所ですが、人と人との関係で成り立つ仕事でもあります。
だから僕が大切にしているのは、「どんな人か」ではなく、「どう人と接するか」です。
先日も、「Instagramに載っているような前衛的なスタイルではなく、普通の髪型でもお願いできますか?」
というお問い合わせをいただきました。
もちろんです。
LOWONIDAは、前衛的なスタイル専門の美容室ではありません。
シンプルなショートも、ボブも、ロングも、メンズカットも大好きです。
髪型は違っても、人として接する姿勢は、誰に対しても変わりません。
僕は「誰でもウェルカム」と言いたいわけではありません。
人を見下したり、相手へのリスペクトを持てない方とは、お互いに気持ちよく過ごせないと思っています。
だからこそ、最初に聞かれた「どんなお客様に来てほしいですか?」という質問に対する答えは、今も変わりません。
「人にリスペクトがある方なら、どんな方でも。」
そんな方々にとって、安心して髪を任せられる場所であり続けられるよう、これからも技術だけでなく、人としても信頼していただける美容師を目指していきたいと思います。

