こんにちは。
姫路市の完全貸し切りサロンLOWONIDA hair design の田中広河です。
今回はお客様からよくいただくご相談についてお話しします。
「美容室では綺麗なのに、家で自分でやると上手くいかない」
これは本当によく聞く声です。
以前から耳にはしていましたが、LOWONIDAをオープンしてからは特にご新規様から高い頻度で聞くようになりました。
一般的には「美容師の技術不足」もしくは「私は不器用だから」で終わってしまうことが多いように感じます。
もちろんそのようなケースもあるかもしれません。
ですが、僕が考える一番の理由は
美容師がお客様を教育できていないこと。
教育というと少し偉そうに聞こえるかもしれません。
ですが僕たち美容師は“髪という素材”をデザインする仕事です。
洋服やジュエリーの様に、持ち帰ったあとも形を保ちやすい素材ではありません。
その洋服やジュエリーでさえ、繊細な素材は保管方法や扱い方を教わらないと美しさを維持できませんよね。
髪は、水で濡らすだけで形が大きく変わる素材です。
だからこそ、技術だけでなく「家での扱い方」までお伝えする必要があると考えています。
これを繰り返していくと、お客様の変化がはっきり見えてきます。
最初に担当した頃と比べて、数ヶ月後には明らかに扱いが上手くなっています。
伸びていて本来は扱いづらいはずなのに綺麗な状態でご来店されます。
これは
・初回で説明する
・次回来店時に難しかった点を聞く
・デザイン側もそれに合わせて調整する
・理由と改善点を共有する
この積み重ねで生まれるものです。
特別なことをしているわけではありません。
高価なヘアケアを使う必要も、毎日長時間アイロンをする必要もありません。
多くの場合は、今までのルーティンを少し変えるだけです。
例えば多いのが「前髪を作っても割れる」というお悩み。
前髪は生え癖が強い方が多いですが
・乾かす時は最初に乾かす
・後ろを乾かす間も分け目を作らない
これだけで解決する方がほとんどです。
「夜乾かしても朝には割れる」という方には
寝癖を直す時に“毛先ではなく根元から濡らす”ことをお伝えします。
これだけで次回来店時に「上手くいきました」と言っていただけることが多いです。
もちろん、やり方だけでなく理由もお伝えします。
髪は
濡れている → 乾く → 冷める
この過程で形が決まります。
つまり、濡れた状態で分けたまま放置すると、そのまま割れて乾いてしまいます。
前髪を先に乾かす理由も同じです。
後ろの髪は襟足から頭頂部までありますが、前は耳上から頭頂部まで。
もともと量が少ない部分をさらに分け取り、短くしているのが前髪です。
放っておくと量が少なく短い前髪が一番先に乾いてしまう。
だから先にコントロールしておく必要があります。
こうして“理屈”を少し理解していただくと、他のことにも応用が効きます。
例えばアイロン。
ドライ後の髪に熱を加え、冷める時に形がつく。
この原理が分かっているだけで扱い方の理解度は大きく変わります。
こうして髪への理解が深まっていくと、スタイルの幅も広がっていきます。
継続して担当させていただいているお客様ほど、ご自身で判断できる力が身についていきます。
ご新規様にお話を伺うと
「今までの美容室ではカウンセリング以外ほとんど話さなかった」
「世間話が中心だった」
という声もよく聞きます。
もちろん世間話も大好きです。
でも僕はタイミングを見て必ず“実践しながら説明する”ことを大切にしています。
常に逆の立場で考えるからです。
説明がないということは、取り扱い説明書なしで複雑な商品を渡されるのと同じ。
そう思っています。
LOWONIDAにご来店くださるお客様にはその日綺麗になる喜びはもちろん、次の来店まで綺麗を持続させるヒントを一つでも持って帰っていただけたら嬉しいです。
その為に、これからも技術だけでなく“伝えること”にも責任を持ち続けます。

