写真に写る姿こそ、本来のヘアスタイル

いい感じにセットできても、写真で見るとしっくりこない。
そんな経験はありませんか?

以前初回来店の際に、お仕事柄SNSの投稿に写る機会が多いお客様からこんなご相談を受けました。
「いい感じにセットできても、写真で見るとしっくりこないんですよ。」
そのお客様には写真でも綺麗に見えるようカットを整え、スタイリングの際に注意すべきポイントをいくつかお伝えしました。

すると2回目にご来店された時、「上手くいきました!」と言っていただけました。

このお客様以外にも同じように感じておられる方は多いのではないでしょうか。
本日はこのテーマについて少しお話したいと思います。

そもそも写真に写した際に綺麗に見えない原因はお客様のスタイリングだけではありません。
美容師側のカット設計も大きく関係しています。

LOWONIDAには美容師のお客様もおられますし、サロン外でも美容師さんからよく質問をいただきます。
「いい感じに仕上がったと思って写真を撮ると、なぜか綺麗に見えないんです。どうしたらいいですか?」
中には写真を研究されている方もおられました。

もちろんクリエイティブな雑誌撮影など、写真の世界観が重要な場面ではフォトグラファーの技術はかなり大切です。
しかし一般的にスマートフォンで撮影した際に綺麗に見えない場合、多くはスタイルの設計に原因があります。

むしろ言い換えると、写真に写る姿こそ、本来のヘアスタイルに近いとも言えます。

ヘアデザインを構築する要素はとても複雑ですが、今日はお客様にも分かりやすい例をご紹介します。

こちらの画像です。
皆様一度くらいは見たことがあるのではないでしょうか。

この図は同じ長さの線でも、両端の角度の向きによって
「長く見える/短く見える」
印象が変わる心理学的な錯視の一例です。

髪型でも、この原理を応用することができます。
・矢羽が外向きの場合 → 横幅が広く見える
・矢羽が内向きの場合 → 横幅が狭く見える

ヘアカットで言えば、
・顔周りやサイドの毛流れ
・レイヤーの入れ方
・顔まわりの束感

これらを意図的に配置することで、

顔や頭の横幅を
「広く見せる / 狭く見せる」
といった視覚的な印象操作が可能になります。

例えばフェイスラインに少し内側に入るレイヤーを作ると、視覚的に顔はスリムに見えます。
逆に外向きの動きを作ると、横幅やボリューム感を強調することができます。

このようにカットのデザインは単なる物理的な形ではなく
目の錯覚を利用して印象をコントロールするアートでもあります。

近年流行している外ハネスタイルでも
「くびれを作ると小顔効果」
「レイヤーを入れると小顔効果」

といった言葉をよく耳にします。

お客様だけでなく美容師側もそう信じ、どんなお客様にも同じスタイルを提供しているケースも少なくありません。

しかし大切なのは単にくびれを作ることや、レイヤーを入れることではなく
・どこにくびれを作るのか
・レイヤーの動きをどこに持ってくるのか

という細部の設計です。

このクオリティが最終的な仕上がりを大きく左右します。

そしてここがとても重要なのですが
ヘアスタイルは実際に立体(3D)で見ると、多少バランスが曖昧でもなんとなく「いい感じ」に見えることがあります。

しかし写真のように平面(2D)で切り取られると、そのわずかなバランスのズレや粗が一気に目立ってしまいます。

つまり、写真映えする髪型が特別にあるわけではなく、ハイクオリティーな髪型は写真写りも良い。
それだけのシンプルな話です。

僕は若い頃、周りから「撮影などのクリエイティブな仕事はサロンの売上に直結しない」
と言われたことが何度もありました。

しかし自分の作った作品を毎回反省し、改善することで
・細部のクオリティ
・似合わせる力
は確実に上がっていきます。

SNSをバズらせるスキルよりも、このスキルの方がお客様にとっては幸せなのではないでしょうか。

どんなスタイルでも、ここだけは押さえてほしいポイントがあります。

それをしっかりご説明する。
それだけで、今までやみくもに時間をかけてスタイリングしていたお客様が
たった1つ意識を変えるだけで仕上がりが格段に変わることがあります。

LOWONIDAではこのような細かい部分までカットで作り込みお家では自然と綺麗になれる髪を実現するために、お一人お一人の時間をしっかり確保しております。

髪型はただ流行りを再現するものではなく、その人を一番綺麗に見せるためのデザイン。

そのための細かな設計をこれからも大切にしていきたいと思っています。

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